下川辺村(読み)しもかわべむら

日本歴史地名大系 「下川辺村」の解説

下川辺村
しもかわべむら

[現在地名]川辺町下川辺

飛騨川右岸、河岸段丘上の台地に位置する。北は栃井とちい村、東は飛騨川を隔てて西脇にしわき(現美濃加茂市)、南は上古井かみこび(現同上)。「和名抄賀茂かも郡のうちに川辺かわのべ郷がある。院政期の摂関家の様子を反映しているとされる「執政所抄」の京都法性寺修二月会の餅を貢進する庄園に川辺があげられている。建長五年(一二五三)一〇月一一日の近衛家所領目録(近衛家文書)に「美濃国河辺庄」が記され、京極殿領内であり、天福元年(一二三三)普賢寺殿より賜ったとある。またこの時点では「庄務無本所進退所々」で、庄務権は近衛家にはなかった。なお正応三年(一二九〇)の宝帳布所進諸庄目録(同文書)にも「河辺庄三段」がみえる。享徳元年(一四五二)一一月二七日の斎藤利永寄進状(善恵寺文書)によれば「河辺庄長夫銭」などが善恵ぜんね(現八百津町)に寄進されている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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