日本大百科全書(ニッポニカ) 「両替年代記」の意味・わかりやすい解説
両替年代記
りょうがえねんだいき
江戸時代の本両替仲間の記録のうち重要な文書を抜粋して編集した史料集。この記録は1832年(天保3)から45年(弘化2)に及ぶもので、江戸本両替仲間であった中井(播磨(はりま)屋)両替店の支配人金兵衛(きんべえ)、同仲間竹原両替店の支配人久兵衛(きゅうべえ)が編集し、これを編年体にして二冊本として完成した。同年代記は三井高維(たかすみ)により『校註(こうちゅう)両替年代記(原編)』(1932・岩波書店)として刊行され、さらにこれに関連した両替商資料を収集・編集して、三井高維編著『新稿両替年代記関鍵(かんけん)(巻1資料篇、巻2考証篇)』(1933・同)の2巻が発行された。
[作道洋太郎]