串山郷・串山庄(読み)くしやまごう・くしやまのしよう

日本歴史地名大系 「串山郷・串山庄」の解説

串山郷・串山庄
くしやまごう・くしやまのしよう

鎌倉期よりみえる高来たかく郡内の郷・庄園。「吾妻鏡」寛元四年(一二四六)三月一三日条に「串山郷」とみえ、同年以前に高来東たかくとう郷の惣地頭職を得たという東国御家人の越中政員は、有馬ありま本拠とする有馬朝澄一期ののちは政員が伝領すべしという本主養母尼の遺言を盾に朝澄に押書(約束を守ることを誓う文書)を作成するよう訴えたが、朝澄が懸物押書(自らに理がなければ自己の所領を相手方に渡すことを誓った文書)を提出したので、幕府は政員の訴えを棄却している。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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