久那村(読み)くなむら

日本歴史地名大系 「久那村」の解説

久那村
くなむら

[現在地名]秩父市久那、秩父郡荒川あらかわ村久那

別所べつしよ村の南西、荒川左岸の段丘上に位置し、対岸東方は下影森しもかげもり村・上影森村、南は上田野かみたの(現荒川村)、南西は長尾根ながおね丘陵続きに小野原おのばら(現同上)。荒川沿いに走る秩父巡礼道は同川の渡しを経て上影森付近で秩父甲州往還に通じた。地名は「くな土」(薄地の意)に由来するとか(増補秩父風土記)地内に小名が九つあったので九名といったから(秩父志)などと伝える。縄文時代中期の集落跡や古墳などの遺跡がある。田園簿には高四九一石余・此永九八貫三六〇文とあり、幕府領。寛文三年(一六六三)忍藩領となり、幕末まで同藩領。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android