九之坪村(読み)くのつぼむら

日本歴史地名大系 「九之坪村」の解説

九之坪村
くのつぼむら

[現在地名]西春町九之坪

東部を鴨田かもた川が南北に貫通し、南境にはしん川が流れている。東を鹿田しかた村・二子ふたご(現師勝町)、南を上小田井かみおたい(現名古屋市)、西を野崎のざき村・おき村、北を鹿田村・西之保にしのほ村と接する。付近一帯には条里制の遺構が確認され、村名の九之坪も条里制の坪に由来するのであろう。文明一六年(一四八四)の上宮寺門徒帳に「此坪このつほ一箇所 手次 乗専坊」とみえるのをはじめとして、天正一一年(一五八三)の織田信雄判物(生駒家文書)に「この坪」とあり、同一四年に藤原友重が熱田社(現名古屋市)へ刀を寄進した奉納記にも「このつぼ助七郎」(尾張志)とあるように、九之坪は「このつぼ」とよぶのが古称であろう。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、和歌山県串本町の民間発射場「スペースポート紀伊」から打ち上げる。同社は契約から打ち上げまでの期間で世界最短を目指すとし、将来的には...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android