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乾坤之巻(読み)けんこんのまき

改訂新版 世界大百科事典 「乾坤之巻」の意味・わかりやすい解説

乾坤之巻 (けんこんのまき)

(arcsin x2のべき級数展開に相当する公式の作り方を解説した書。1750年ごろの著作だが著者は不明。《円理乾坤之巻》ともいう。江戸時代の無限級数展開は建部賢弘から始まる。建部は(arcsin x2の級数展開および指数1/2の二項級数を1720年ごろ発表した。これらをまとめ直したのが本書で,後の和算家に大きな影響を与えた。直径dの円の劣弧BCs中点をAとする。BC=a,弓形BACの高さ(矢)をhとする(図)。s/2nに対する弦をan,矢をhnとすると,が成り立つ。これから次のべき級数を作る。

であるから,An1Bnhについてn→∞とし,弧長sを直径dと矢hで表す公式,

にまとめたのである。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

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