事もおろか(読み)こともおろか

精選版 日本国語大辞典 「事もおろか」の意味・読み・例文・類語

こと【事】 も おろか

① おろそかなさま。おおよそ。なおざり。なみたいてい。
散木奇歌集(1128頃)秋「秋の田に紅葉散りける山里をこともをろかに思ひけるかな」
② 言うまでもないさま。言わずと知れたさま。
※宇治拾遺(1221頃)一四「こともをろかなり。いづくぞ、その玉もちたりつらん物は」
③ 口にするのももったいないさま。おそれ多い様子。
謡曲老松(1430頃)「聞き及びたる飛び梅とはいづれの木を申し候ふぞ。あら事もおろかや、われらはただ、紅梅殿とこそ崇(あが)め申し候へ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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