事典 日本の地域遺産 「二ヶ領用水」の解説
出典 日外アソシエーツ「事典 日本の地域遺産」事典 日本の地域遺産について 情報
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…市域の中央部周辺は戦国時代には小田原北条氏の姻族世田谷吉良氏の勢力範囲にあり,中原区上小田中の泉沢寺には門前市が開かれていた。 1590年(天正18)徳川氏の関東入国により,市域80ヵ村が検地によって成立したが,1611年(慶長16)には代官小泉次大夫が稲毛,川崎の二ヶ領用水を開削し,60ヵ村の水田地域の基礎を作った。また市域を横断して江戸に直結する中原・矢倉沢・津久井往還が発達したが,23年(元和9)には東海道の川崎宿が成立した。…
… 多摩川流域では支流の沿岸などに弥生時代後期から水田が作られたが,近世に入って用水路の建設が積極的にすすめられ,流域の新田開発が行われた。特に,代官小泉次太夫吉次が工事にあたった左岸側の六郷用水と右岸側の二ヶ領用水(ともに1611完成)により多摩川の沖積平野に水田が開け,明治末期にはその面積は最大となった。また自然堤防上などではクワ,ナシ,モモなども栽培され,特に中流部の川崎側は〈多摩川ナシ〉の産地として知られた。…
※「二ヶ領用水」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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