二程子(読み)にていし(その他表記)Er-Cheng-zi

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「二程子」の意味・わかりやすい解説

二程子
にていし
Er-Cheng-zi

中国,北宋思想家,程 顥程頤兄弟のことで,思想傾向が近いこともあって一緒に論じられることが多い。彼らの学は「程学」「周張二程の学」ともいわれ,北宋道学の中心に位置し,宋学の集大成者朱子への道を開いた。その思想は,天地万物と人間を生成調和という原理で一貫させ,統一的にとらえた点に特質がある。程 顥の著作としては『定性書』『識仁書』,程頤のものとしては『四箴』『好学論』などがある。

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世界大百科事典(旧版)内の二程子の言及

【程頤】より

…洛陽の人。兄の程顥(ていこう)(明道)とともに二程子と呼ばれる。はじめ兄といっしょに周敦頤(しゆうとんい)(濂渓(れんけい))に学び,ついで都開封に遊学して胡瑗(こえん)に師事。…

【程顥】より

…ために程明道の称でも知られる。1歳年下の弟程頤(ていい)(伊川)とともに二程子と並称されるが,その人柄,学風は弟とは対照的で,程頤が〈秋霜烈日〉であるのに対して程顥は〈春風和気〉と評された。この評語は人格と学風の双方にかかわるが,程頤が事物の分析と論理化に鋭いさえをみせたのに対し,程顥は融合的,直覚的であった。…

【二程全書】より

…中国,北宋時代の思想家程顥(ていこう)(明道)・程頤(ていい)(伊川)兄弟,すなわち二程子の全集。朱熹(しゆき)(子)が編纂した《程氏遺書》(二程の語録集),《外書》(語録補遺)に,《明道文集》《伊川文集》《伊川易伝》《経説》《粋言》を合刻して刊行したもの。…

※「二程子」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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