二胚虫(読み)にはいちゅう

日本大百科全書(ニッポニカ) 「二胚虫」の意味・わかりやすい解説

二胚虫
にはいちゅう

中生動物綱の1目Dicyemidaの総称、またはそのなかの1種。菱形類(ひしがたるい)ともいわれる。頭足類とくにイカの腎嚢(じんのう)中に群生する。かつては原生動物後生動物との中間に位置するとして中生動物の代表とみなされていた。器官に相当するような構造はなく、内部は一連の軸細胞群からなり、これから新個体が形成される。二胚虫類と異胚虫類の2科からなり、前者は4属、後者は1属からなる。

 和名ニハイチュウDicyema misakienseは、東京大学三崎臨海実験所(神奈川県油壺(あぶらつぼ))周辺に生息するマダコの腎嚢中に群生する。体長6ミリメートルに達することもある帯状の小動物で、一個体を形成する細胞数は50個以内。体表は繊毛で密に覆われている。

[鈴木 實]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ユーラシア大陸、北アメリカ大陸北部に広く分布し、日本では北海道にエゾヒグマが生息する。成獣は体長2メートル以上、体重300キロにもなり、日本最大の陸生動物として知られる。雑食性で草や木の実、サケ、シ...

ヒグマの用語解説を読む