後生動物(読み)コウセイドウブツ

デジタル大辞泉 「後生動物」の意味・読み・例文・類語

こうせい‐どうぶつ【後生動物】

原生動物以外のすべての動物総称海綿動物腔腸こうちょう動物から脊椎動物にわたる。

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精選版 日本国語大辞典 「後生動物」の意味・読み・例文・類語

こうせい‐どうぶつ【後生動物】

  1. 〘 名詞 〙 単細胞の原生動物を除いた他のすべての動物の総称で、体は多細胞からなる。約三〇の門が含まれる。体は二倍体真核細胞からなり、繁殖は特定部位の細胞の減数分裂によってできた卵と精子による有性生殖によるものを基本とする。生物五界説における動物界にあたる。〔いのち科学(1964)〕

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「後生動物」の意味・わかりやすい解説

後生動物
こうせいどうぶつ

全動物から単細胞の原生動物を除いて、体が多くの細胞からできている動物の総称である。後生動物から、中生動物(独立の門として疑義があるうえに系統も未確定)と側生動物(海綿動物で、形態や発生の特徴がほかの動物と基本的に異なる)を除いたものは真正後生動物といわれる。この真正後生動物には、腔腸(こうちょう)動物門から脊椎(せきつい)動物門に至るすべての動物が含まれ、形態は千差万別であるが、次のような共通性がある。発生において、細胞は層状に配列されて3胚葉(はいよう)をつくり、各胚葉から一定の組織および器官分化する。たとえば、いろいろな動物の消化管は、構造と機能に著しい差が認められるが、すべて内胚葉起源である。

片島 亮]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「後生動物」の意味・わかりやすい解説

後生動物
こうせいどうぶつ
Metazoa

原生動物以外のすべての動物をいい,中生動物側生動物真正後生動物に分けられている。多細胞動物であるが,単なる細胞の集合体ではなく,胚葉や組織の分化が種々の器官の形成に役立っていて,高等な体制を保持している。

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