山川 世界史小辞典 改訂新版 「五月革命〔フランス〕」の解説
五月革命〔フランス〕(ごがつかくめい)
1968年5月にフランスで起きた政治的・社会的・文化的な異議申立て運動。発端は,政府の大学改革などに反発する学生の抗議だが,これに労働者が呼応し,また運動がパリから地方に波及したことで,フランス社会が一時的に麻痺した。しかし運動に統一性がなく,総選挙に打って出たド・ゴールによって争点がずらされ,6月には事態は収束する。既成組織の外で始まったこの運動は,先進資本主義国の問題をあぶり出し,70年代以降の新しい社会運動の先駆となった。
出典 山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」山川 世界史小辞典 改訂新版について 情報