亡もの(読み)なきもの

精選版 日本国語大辞典 「亡もの」の意味・読み・例文・類語

なき【亡】 もの

① 現存しないもの。実際にあってもまったくないと同様のもの。ないに等しいもの。
源氏(1001‐14頃)葵「人の思ひけち、なきものにもてなすさまなりし御禊(みそぎ)の後」
② この世にいない人。死んだ人。死者。なきひと。なきみ。
※後撰(951‐953頃)雑三・一二一三「身ははやくなき物のごと成りにしを消えせぬ物は心なりけり〈伊勢〉」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android