今は昔(読み)イマハムカシ

デジタル大辞泉 「今は昔」の意味・読み・例文・類語

いまむかし

今から見れば昔のこと。今では昔のこと。説話物語文学の書き出しに用いられる慣用句
「―、竹取の翁といふもの有りけり」〈竹取

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「今は昔」の意味・読み・例文・類語

いま【今】 は 昔(むかし)

  1. 今ではもう昔のこと。むかしむかし。説話や物語文学の冒頭に使われる慣用句。
    1. [初出の実例]「いまはむかし、竹取の翁といふもの有けり」(出典:竹取物語(9C末‐10C初))

今は昔の補助注記

物語の冒頭表現としては、「今」を話者の立つ時点と考え、「今からみるともう昔のことであるが」と解する説と、話者がその話の時点、つまり過去我が身を置いて、「この話の今は、昔の事なのであるが」と語り出す、つまり過去の時点を「今」という、歴史的現在をいうと解する説とがある。

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