過去(読み)カコ

デジタル大辞泉の解説

か‐こ〔クワ‐〕【過去】

現在より以前の時。過ぎ去った時。昔。「過去を振り返る」
好ましくない経歴・前歴。「過去を清算する」
仏語。三世(さんぜ)の一。この世に生まれる前の世。前世。過去世
文法で、ある時点(一般には現在)よりも以前の動作・状態を表す言い方。動詞の連用形に、文語では助動詞「」「けり」、口語では助動詞」などを付けて言い表す。なお、英語などでは動詞の時制の一とする。

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大辞林 第三版の解説

かこ【過去】

すぎさった時。昔。 「 -を振り返る」
(人に知られたくない)前歴。 「 -のある女」 「暗い-」
〘仏〙 三世さんぜの一。生まれる前の世。前世。過去世。
文法で、動作・作用・状態などがすでに行われたものとして表す言い方。日本語の場合、口語では助動詞「た(だ)」、文語では助動詞「き」「けり」を付けて言い表す。なお、英語などでは動詞の時制の一とされる。
[句項目] 過去の物になる

出典 三省堂大辞林 第三版について 情報

精選版 日本国語大辞典の解説

か‐こ クヮ‥【過去】

〘名〙
仏語。三世(さんぜ)の一つ。前世。過去世。
※万葉(8C後)五・沈痾自哀文「我犯何罪此重疾過去所造之罪若是現前所犯之過罪過河獲此病」 〔六十華厳経‐六〕
② (━する) 通り過ぎていなくなること。また、死ぬこと。
※地蔵菩薩霊験記(16C後)三「別当俄に悪瘡出来て終(つい)に過去(クコ)してんげり」
③ 過ぎ去った時。昔。〔羅葡日辞書(1595)〕
※平民新聞‐明治四〇年(1907)二月一六日・運動方針に就て〈竹内余所次郎〉「ロシアの過古の運動が将来に期待すべき理想的方法と同一なりと云ひ得べきか」
④ 過ぎた昔の経歴。
※痩せた花嫁(1925)〈今東光〉「江美子は自分の短い過去を振り返ると」
⑤ 文法で、過ぎ去った動作や状態を表わす語法。
※密伝抄(1455頃か)「惣而しは過去のし、未来のし、現在のしとて此等也」

すぎ‐さ・る【過去】

〘自ラ五(四)〙
① その場を通り過ぎて離れる。その前を経て去って行く。また、ある状態が消えてなくなる。
※今昔(1120頃か)一五「音楽の音、漸く遠く成て過き去ぬ」
※日葡辞書(1603‐04)「カナシミ suguisaru(スギサル)
② 時がたつ。時が過ぎてゆく。
※両足院本山谷抄(1500頃)一九「眼前の事をだに打忘てのくる、况や過去た事を何か懐にはかけうぞ」
③ 死ぬ。亡(な)くなる。
※浮世草子・鬼一法眼虎の巻(1733)三「過去(スギサ)り給ふ母御様へ詫(わび)して手向(たむけ)給はれと」

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