介護医療院(読み)カイゴイリョウイン

デジタル大辞泉 「介護医療院」の意味・読み・例文・類語

かいごいりょう‐いん〔カイゴイレウヰン〕【介護医療院】

長期療養が必要な要介護者が入所し、医療看護介護サービスを受けながら生活する施設
[補説]令和5年度(2023)末に廃止される介護療養型医療施設介護療養病床に代わるものとして、平成30年(2018)創設された。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

知恵蔵mini 「介護医療院」の解説

介護医療院

長期的に医療と介護を受ける必要性が高い高齢者向けの介護保険施設の一つ。2018年度から国が指定している。症状が安定しているものの、喀痰(かくたん)吸引経管栄養胃ろうの管理などの医学的管理・看護を必要とし、かつ介護保険の要介護認定要介護「1」から「5」に該当していて、在宅介護やほかの介護保険施設では対応が難しい人が対象となる。被介護者は入院生活とは異なり、居住する場に近い空間で終末期のケアを受けることができる。介護医療院の設立背景には、重い症状はないが在宅介護を受けられない高齢者が入院という形で生活せざるをえない「社会的入院」の増加がある。17年度までは社会的入院の受け皿として「介護療養型医療施設」が存在していたが、医療と介護をより明確に区分し、病院が本来の急性期治療に集中できるようにするために介護医療院に転換された。これによって医療費が抑制されることも期待されている。

(2020-10-29)

出典 朝日新聞出版知恵蔵miniについて 情報

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