仕立屋銀次(読み)シタテヤ ギンジ

20世紀日本人名事典 「仕立屋銀次」の解説

仕立屋 銀次
シタテヤ ギンジ

明治期のスリ親分 スリの親分。



生年
慶応2年(1866年)

没年
昭和10(1935)年

出生地
江戸・浅草

本名
富田 銀蔵(トミタ ギンゾウ)

経歴
父は浅草猿屋町署の刑事。13歳で日本橋の仕立屋に奉行し、21歳で独立。のちスリの大親分清水熊の跡目をつぐが、明治42年逮捕された。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「仕立屋銀次」の解説

仕立屋銀次 したてや-ぎんじ

1866-? 明治時代すりの親分。
慶応2年生まれ。東京日本橋の仕立屋に奉公し,21歳ごろに独立。すりの親分の娘を内妻にしたため,明治33年その跡目をつぎ,仕立屋銀次を名のる。子分250人といわれたが,42年逮捕された。大正8年出所したが再検挙され,没年は不詳。江戸出身。本名富田銀蔵

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の仕立屋銀次の言及

【すり(掏摸)】より

…幕府はすりを〈軽き盗〉〈小盗〉などと呼び,通常は敲(たたき)の刑に処したが,盗んだ額が10両以上の場合は死罪を行った。明治になって〈仕立屋銀次〉などの大親分が出現した。彼は1909年に逮捕されるまでは東京下谷に邸宅を構え,専用の人力車と車夫をもち,自宅近くに60戸もの家を建てて子分たちを住まわせていた。…

※「仕立屋銀次」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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