最新 地学事典 「伊藤の方法」の解説
いとうのほうほう
伊藤の方法
Ito’s method
X線粉末図形に指数づけを行い,逆格子定数を求める方法。対称性を無視し常に三斜晶系と仮定して行う。ブラッグ角をθ,波長をλとしたとき,Q(hkl)=4sin2θ/λ2=h2a*2+k2b*2+l2c*2+2klb*c*cosα*+2lhc*a*cosβ*+2hka*b*cosγ*, Q'(h0l)2=h2a*2+l2c*2とすると,
最も内側の3本の回折線を(100),(010),(001)と仮定すれば,それに対応してa*, b*, c*が決まり,Q'(h0l)が計算できる。上式の関係を満足するように2本の回折線が選べたらcosβ*=Q(h0l)-Q(h0l)/4lhc*a*からβ*を決める。同様にして,γ*,α*を求め,これらの逆格子定数によりすべての回折線に指数をつける。この過程において不都合を生じたときは(100),(010),(001)として別の回折線の組を選ぶ。得られた格子定数はデローネーの方法等により規約化を行う。
執筆者:丸茂 文幸
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

