化学辞典 第2版 「伝導度水」の解説
伝導度水
デンドウドスイ
conductivity water
電解質溶液の電気伝導率測定のため,とくに精製された水.純粋な水の比電気伝導率の理論値は25 ℃ で5.5×10-8 Ω-1 cm-1 であるが,普通の蒸留水中には空気中の二酸化炭素が溶け込んでいるため,その比電気伝導率は 10-5 Ω-1 cm-1 以上の値を示す.普通の蒸留水を煮沸するか,または二酸化炭素を含まない空気あるいは窒素ガスを長時間通気して溶存二酸化炭素を除去すると,比電気伝導率が 10-5 Ω-1 cm-1 以下の水が得られる.さらに,10-6 Ω-1 cm-1 以下の伝導度水をつくるためには,イオン交換樹脂による精製および硬質ガラスあるいは石英製の蒸留器による再蒸留を行う必要がある.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報