佐々木高明(読み)ささきこうめい

知恵蔵mini 「佐々木高明」の解説

佐々木高明

民族学者、元国立民族学博物館館長。1929年11月17日、大阪府生まれ。59年に京都大学大学院を修了後、立命館大学助教授、奈良女子大学教授などを歴任。その後、国立民族学博物館の創設に参加し、93年から97年まで館長を務めた。日本文化のルーツを考察した「照葉樹林文化論」を提唱したほか、アイヌ民族の地位向上にも貢献した。主な著書に『稲作以前』(洋泉社)、『日本文化の多重構造』(小学館)などがある。98年に紫綬褒章、2003年に勲三等旭日中綬章を受章。13年4月4日、急性骨髄性白血病のため死去した。享年83。

(2013-4-10)

出典 朝日新聞出版知恵蔵miniについて 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「佐々木高明」の解説

佐々木高明 ささき-こうめい

1929-2013 昭和後期-平成時代の文化人類学者。
昭和4年11月17日生まれ。奈良女子大教授をへて,昭和49年国立民族学博物館教授,平成5年2代館長。インド,東南アジアを調査し,焼畑照葉樹林文化を研究。あわせてアジア的視野から日本文化の形成過程とその特色究明をめざした。16年南方熊楠(みなかた-くまぐす)賞。平成25年4月4日死去。83歳。大阪府出身。立命館大卒。著作に「稲作以前」「照葉樹林文化の道」「日本文化の多重構造」「山の神と日本人」など。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

今日のキーワード

黄砂

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android