日本歴史地名大系 「佐味駅」の解説 佐味駅さみのえき 富山県:下新川郡朝日町佐味駅「和名抄」高山寺本北陸駅条や「延喜式」兵部省諸国駅伝馬条にみえる駅名。新川郡布勢(ふせ)駅(現黒部市)と越後国蒲原(かんばら)郡滄海(おうみ)駅(現新潟県青海町)との間に位置し、越中国の最東部にある。駅馬は八疋が配置された(延喜式)。佐味の名は、宝亀一一年(七八〇)一二月二五日の西大寺資財流記帳(内閣文庫蔵)の田園山野図の項に「新川郡佐味庄」がみえるほか、「和名抄」に新川郡佐味郷がある。また中世に小佐味(こさみ)庄(暦応三年二月日「一条局文書紛失状」堀部家所蔵文書)、佐美郷(「蔭涼軒日録」長禄二年五月六日条)、近世に三位(さみ)郷・大三位(おおさみ)郷の呼称が知られ、その該当地は新川郡東部の黒部川扇状地を中心とする広範な地域を含むと考えられる。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by