作良新田
さくらしんでん
[現在地名]港区港陽・千年・作倉町・千鳥
熱田前新田の東に開発された一〇六町六反余(関戸文書)の南北に長い新田。これにより宮の渡場が細い水路、約二・五キロの奥に位置することになった。天保八年(一八三七)藩地方勘定所が町人から一万六千両余の資金を調達して開発し、当初は熱田築地前新開と称した。嘉永三年(一八五〇)地代を徴収して商人・職人・漁民の移住を募る触が出され(「酒商田島屋八番諸用之記」名古屋市史産業編)、三年後には、名古屋の豪商関戸・伊藤・内田に二万一千両で払下げられた。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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