倉部保(読み)くらべほ

日本歴史地名大系 「倉部保」の解説

倉部保
くらべほ

椋部とも記し、現倉部町付近に比定される。「和名抄」にみえる石川郡椋部くらはし郷の後身と考えられる。建暦二年(一二一二)九月日の気比宮政所作田所当米等注進状案(気比宮社伝旧記)によると、承安年中(一一七一―七五)気比けひ(現福井県敦賀市)領である当保の国免田七町が是時これとき庄の住人押領されたと伝えている。「源平盛衰記」巻二八によると寿永二年(一一八三)五月、平維盛軍に追われた源氏方の退路の通過地として、「小河・浜倉部・双河」とみえるが、現在に照らすと浜倉部と双河の位置関係が逆である。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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