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押領 オウリョウ

デジタル大辞泉の解説

おう‐りょう〔アフリヤウ〕【押領】

[名](スル)
他人の物、所領などを力ずくで奪い取ること。
「義親の出雲に叛き、為朝の九州を―し」〈田口日本開化小史
兵を監督・統率すること。
「―せしめて、速やかに相救援せよ」〈続紀・淳仁〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

百科事典マイペディアの解説

押領【おうりょう】

古代においては兵卒を監督・引率することを意味し,令外官(りょうげのかん)の一つである押領使(おうりょうし)の名称もこれに由来する。だが平安時代中期頃からは,転じて他人が正当な権利に基づいて知行している所領・諸職などを,実力で侵害し奪うことを意味するようになった。
→関連項目政基公旅引付

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世界大百科事典 第2版の解説

おうりょう【押領】

漢語では〈まもる〉〈護衛する〉〈管理する〉の意味であったが,日本ではとくに兵卒を監督統率することに用いられた。《続日本紀》天平宝字3年(759)11月辛未条に,〈国別ニ二千已下ノ兵ヲ差発シ,国司精幹ノ者一人ヲ択ミ,領セシメテ速ニ相救援セヨ〉とある。のちの押領使という官職は,この意味での押領からきている。 元来漢語の〈押〉には,〈おす〉のほか,〈とりしまる〉〈たすける〉などの意味があり,〈強いる〉という意味はほとんどなかったが,日本の古代語の〈おす〉には〈強いる〉意味があり,この言葉に〈押〉の漢字があてられたところから,日本語で用いる〈押〉には強制的なニュアンスがこめられるようになった。

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大辞林 第三版の解説

おうりょう【押領】

( 名 ) スル
他人の領地などを実力をもって奪うこと。 「為朝の九州を-し義平の関東に戦ふ/日本開化小史 卯吉
兵卒を監督・統率すること。 「国司の精幹の者一人を択えらみ-せしめて、速に相救援せよ/続紀 天平宝字三

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