個性化(読み)こせいか[きょういく]

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「個性化」の意味・わかりやすい解説

個性化[教育]
こせいか[きょういく]
personalization

ひとりひとりがもっている個性を積極的に引出し,伸ばすことを目指した指導を行うこと。個性重視の教育は第2次世界大戦後一貫して日本の教育理念としてうたわれてきたが,1985年,臨時教育審議会第1次答申において「個性重視の原則」が示されてからは,より一層個性化への志向が強まった。具体的にはプログラム学習や CAI (Computer Assisted Instruction) ,マスタリー・ラーニング,習熟度別学習,課題選択学習などがある。近年は,大学改革キーワードとして用いられることもあるが,それは各大学がそれぞれ特色ある教育を実現することを意味する。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の個性化の言及

【社会化】より

…しかし,それは個人が社会の期待する鋳型にはめられ,個性を失って画一化されていくことを意味するわけではない。性や気質,その他の個人的条件のちがいによって,社会化のされ方が規定される側面があるとともに,社会化されていくなかではじめて人間としての個性をももちうるという意味で,社会化の過程は,その人がその人らしい個性を形成し,発揮していく〈個性化〉の過程でもある。 近年,社会が複雑化し,急激に変化,発展していくなかで,社会がどのように成立し,存続するのか,個人がいかにしてその社会の担い手になっていくのかという問題が,あらためて問われるようになり,心理学や社会学,文化人類学などの領域で,この社会化をめぐっての研究がさかんになってきている。…

※「個性化」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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