光を投げる(読み)ひかりをなげる

精選版 日本国語大辞典 「光を投げる」の意味・読み・例文・類語

ひかり【光】 を 投(な)げる

  1. 光を当てたり反射したりして、見えるようにする。迷いや無知などの状態から目ざめさせる。また、価値・希望・力などを与える。
    1. [初出の実例]「外套は判切(はっきり)霜降とは見分られなかったが、帽子と同じ暗い光(ヒカリ)を敬太郎の眸に投(ナ)げた」(出典:彼岸過迄(1912)〈夏目漱石停留所)
    2. 「爺やとの話は、私の展開さすべく悩んでゐた物語のもう一人の人物の上にも思ひがけない光を投げた」(出典:美しい村(1933‐34)〈堀辰雄〉美しい村)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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