八熊製鉄遺跡(読み)はちのくませいてついせき

日本歴史地名大系 「八熊製鉄遺跡」の解説

八熊製鉄遺跡
はちのくませいてついせき

[現在地名]志摩町西貝塚 八熊

海岸線に近い丘陵先端部に位置する八世紀後半の製鉄遺跡。昭和五六年(一九八一)に発掘調査が行われ、製鉄炉七基・炭窯一基・竪穴遺構七基などが発見され、多量の鉄滓、炉の壁体、鞴羽口、須恵器などが出土した。製鉄炉のうち四基は製錬炉、三基は鍛冶炉とされる。調査地点で最大規模とされる一号炉の調査と併せて行われた近隣海岸採取の砂鉄の分析から、一帯が良質な浜砂鉄の産地であることが判明し、これを利用して鉄生産が活発に行われたものとみられる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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