最新 地学事典 「内湾性」の解説
ないわんせい
内湾性
embayment degree
湾口から湾奥への無機的環境・生物相の変化を示すもの。内湾度とも。宮地伝三郎ほか(1944)命名。湾口から弱・中・強内湾と呼ばれ,それぞれ特徴ある生物群集をもつ。一般に弱内湾性の砂質底には甲殻類,中内湾性の砂泥底には多毛類,強内湾性の泥底は二枚貝類が優占する。内湾性指標種として,Theora fragilus(シズクガイ)・Veremolpa micra(アデヤカヒメカノコアサリ)・Alvenius ojianus(ケシトリガイ)などの二枚貝類,Elpidium advenum・Ammonia beccariiなどの有孔虫類,Maldane sarsi(多毛類)などがある。第四系には内湾性堆積物が多く,現在の湾の内湾度との比較で環境の推定が可能である。
執筆者:糸魚川 淳二・上田 哲郎
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

