写し留む(読み)うつしとどむ

精選版 日本国語大辞典 「写し留む」の意味・読み・例文・類語

うつし‐とど・む【写留】

  1. 〘 他動詞 マ行下二段活用 〙
  2. 影像や光などをうつして、とどめておく。うつしとむ。
    1. [初出の実例]「花の色をうつしとどめよかがみ山春より後に影や見ゆると〈坂上是則〉」(出典:延喜十三年亭子院歌合(913))
    2. 「いかなる人か語伝え、いづれの人かうつしとどめて、千歳のまぼろし、今爰(ここ)に現ず」(出典:俳諧・芭蕉真蹟懐紙(卒都婆小町讚)(1690か))
  3. もとのものを書き写して残しておく。
    1. [初出の実例]「急ぐことをば報告書に作りて送り、さらぬをば写し留めて、つひには幾巻をかなしけむ」(出典:舞姫(1890)〈森鴎外〉)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android