冴勝(読み)さえまさる

精選版 日本国語大辞典 「冴勝」の意味・読み・例文・類語

さえ‐まさ・る【冴勝】

〘自ラ四〙
① 寒さがいっそうきびしくなる。いっそう冷える。ますます寒くなる。
古今(905‐914)恋二・五六三「ささの葉におくしもよりもひとりぬる我衣手ぞさえまさりける〈よみ人しらず〉」
十六夜日記(1279‐82頃)「古郷は時雨にたちし旅衣雪にやいととさえまさるらん」
② 光や音などがいっそう冴える。一段と澄み切る。
千載(1187)秋上・二八八「秋の夜や天の川瀬は氷るらん月の光のさえまさるかな〈藤原道経〉」

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