冷蔵運搬船(読み)れいぞううんぱんせん

日本大百科全書(ニッポニカ) 「冷蔵運搬船」の意味・わかりやすい解説

冷蔵運搬船
れいぞううんぱんせん

果実運搬船など常温以下に冷却して果物・野菜類を運んだり、遠洋漁業の漁獲物運搬船など魚・肉類を冷凍して運ぶ貨物船。冷凍貨物専用船は冷凍運搬船ともいうが、構造も建造上も大差がないので一括して冷蔵運搬船、または冷蔵貨物船とよんでいる。各船倉は大きな冷蔵庫になっている。周囲を防熱材で囲み、冷却装置によってほぼ零下30℃からプラス10℃程度までの適当な温度に保つことができる。冷凍機はフレオン冷媒とする高速多気筒型またはスクリュー型が多く用いられ、倉内は冷風循環方式で冷却される。冷蔵貨物は鮮度が重要なので、一般の貨物船より航海速力が速く、20ノットから23ノットのものが多い。

[森田知治]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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