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貨物船 かもつせんcargo boat; freighter

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

貨物船
かもつせん
cargo boat; freighter

貨物輸送を目的とする船舶。船体の大部分が貨物の倉庫にあてられ,貨物の積卸し作業に都合のよいように船の構造と設備が造られている。一般貨物船には一定の航路を定期的に航海する定期貨物船 cargo linerと,航路も時期も一定せず貨物の流れに従って不特定の航路を航海する不定期貨物船 tramperに分けられる。貨物には軽重,固体,液体などの別があり種類も多いが,それらの荷物の運送専用に造られた特殊貨物船としては,液体貨物輸送船としてのタンカーLNGタンカーばら積船としての鉱石船,石炭船のほか,セメント運搬専用のタンカーや冷蔵貨物船,コンテナ船自動車運搬船重量物運搬船などがある。

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デジタル大辞泉の解説

かもつ‐せん〔クワモツ‐〕【貨物船】

貨物を主に輸送する船舶。法規上は12名以下の旅客設備をもつものを含める。

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百科事典マイペディアの解説

貨物船【かもつせん】

貨物を主として輸送し,旅客定員は12名以下の船舶。各種貨物を積載する一般貨物船と,特殊貨物専門のタンカーその他の専用船に大別される。また就航状態からは定期船不定期船に,航路で内航(国内)と外航(国際)などに分ける。
→関連項目貨客船客船専用船ばら積船

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世界大百科事典 第2版の解説

かもつせん【貨物船 cargo ship】

貨物を運ぶことを目的とする商船。各国とも法規(日本の場合は〈船舶安全法〉)によって旅客定員12名以下のものを貨物船と定義しており,旅客定員が12名を超えるものは客船の扱いを受ける。 19世紀中ごろから20世紀前半までは国際間の旅客輸送においては船がその中心を占め,客船全盛の時代であり,貨物船も旅客設備をもつものが多かった。20世紀後半に入って,旅客のほとんどは飛行機に移り,船による旅客輸送の比重は非常に小さくなったが,一方,産業活動の拡大に伴う貨物輸送はその後増大の一途をたどり,とくに外国貿易ではほとんどの物資が貨物船により輸送されている。

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大辞林 第三版の解説

かもつせん【貨物船】

貨物を主に運搬する船舶。小人数の旅客(定員一二人以下)を乗せるものもある。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

貨物船
かもつせん

貨物を専門に運搬する船。昔から遠隔地への海上輸送機関として重要な役割を果たしてきた。最近では航空機の発達により、軽量で高速を必要とする貨物は航空輸送へ移行しつつあるが、大量貨物の輸送には依然として貨物船が重要な地位を占めている。
 貨物船は貨物の種類や輸送方法によって多くの種類に分けられる。機械類、電気製品、日用品ほか種々の一般貨物で荷造りしたものを運ぶ船を、一般貨物船または普通貨物船という。第二次世界大戦前後までは、貨物船といえば一般貨物船をさし、ほかは特殊貨物船とよばれていた。その後、世界の産業や貿易の構造が変化するにしたがってタンカーおよび、鉱石、石炭、穀類などを荷造りせずに直接船倉へ流し込むように積む、ばら積貨物船(バルク・キャリアーbulk carrier)などが多数建造、運航されてきたので、一般貨物船以外を専用船とよぶようになった。2006年末には、タンカーが世界の商船船腹量の25%(総トン数比較)、ばら積貨物船が28%に上り、両者で50%以上を占めている。専用船にはそのほかに、自動車、液化ガス、木材、セメント、チップ、果物、冷蔵貨物などを運ぶ船がある。専用船のうち、原油・鉱石あるいは原油・鉱石・穀類などのように2種類以上の貨物を運ぶ設備をもつ船を兼用船という。さらに多くの種類を運べる船を多目的船とよぶこともある。また、コンテナ船およびコンテナのかわりに艀(はしけ)(バージbarge)を積むバージ・キャリアーbarge carrierをユニット・ロード船という。貨物船であっても13名以上の旅客設備をもつ船は法規上、旅客船として扱われ、貨客船とよばれる。
 コンテナ船、液化ガス運搬船、自動車専用船は第二次世界大戦以後、初めて出現した新形式の貨物船である。船腹量としては、コンテナ船と液化ガス運搬船あわせて全世界の約20%(2006年末。総トン数比較)を占め、コンテナ船は高速輸送の要求に応じ、液化ガス運搬船はエネルギー源の多様化の傾向とともに活躍の場を伸ばしてきている。また自動車専用船は、自動車工業の発展に伴い、従来は一般貨物船で少しずつ運んでいた自動車(主として乗用車)を大量に運ぼうという目的で生まれた。甲板間の高さを車が入るだけに切り詰め、10層前後の甲板をもつ特異な構造の貨物船である。
 経営上の運航形態から分類すると、定期貨物船と不定期貨物船がある。定期貨物船は貨物の出回りが安定している航路でスケジュールを組み、定期的に運航され、不定期貨物船は時間と航路を定めずに、有利な貨物を求めて世界各地を回って運航される。[森田知治]

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世界大百科事典内の貨物船の言及

【交通】より

…また造船技術の革新により,短期間に大型船の建造が可能となったため,50万重量tを超える超大型タンカーが出現し,石油輸送の大幅なコストダウンをもたらした。一般の貨物船はコンテナー化に活路を見いだした。1960年代後半,アメリカから始まった海上貨物輸送のコンテナー化は急速に世界に広がり,70年代には国際貨物航路はいずれもコンテナー化された。…

【商船】より

…商船とは経済上の目的に用いられる船の中で,とくに旅客および貨物を運搬するものを指し,日本の商法でも,商行為を為す目的を以て航海の用に供するものと定義している。商船はさらに法規上では,旅客定員が12名を超える旅客船(客船)と12名以下の貨物船(非旅客船ということもある)に分類される。貨客船は旅客定員のうえでは客船に入るが,旅客のほかに貨物を積むものである。…

【舟∥船】より

汽船軍艦帆船【野本 謙作】
【船の原理と構造】
 船はその用途により大きく3種類に分けられる。一つは旅客や貨物の輸送にあたるものでこれを商船と呼び,さらにその主目的によって客船貨物船に分けられる。二つ目は海上での作業を目的とする船で特殊船と呼び,漁業に従事する漁船,土木作業・港内支援を行う種々の作業船などが含まれる。…

※「貨物船」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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