普及版 字通 「凭」の読み・字形・画数・意味


14画

(異体字)凭
8画

[字音] ヒョウ
[字訓] もたれる・よる

[説文解字]

[字形] 形声
声符は馮(ひよう)。憑(ひよう)と通用する字であるが、几(き)に従う形で、几(机)にもたれることをいう。俗に凭に作る。〔説文〕十四上に凭を正字とし、「几に依るなり。任几に從ふ」と会意に解し、「書に曰く、玉几に凭(よ)る」の文を引き、「讀みて馮(ひよう)の(ごと)くす」という。〔周書〕は〔書、顧命〕、いま「玉几に憑(よ)る」に作る。〔漢碑〕にも憑の字を用いており、凭は後起の字である。

[訓義]
1. もたれる、よる。
2. たのむ。

[古辞書の訓]
和名抄〕几 於之万岐(おしまつき) 〔名義抄・凭 ヨル・ウシマツキ/ タノム・ヨリトコロ・サカユ・カク・カクル・アトラフ・ヨル 〔立〕 ワタル・タノム・ヨリトコロ・ヨル・アツラフ・ヲサム・オサフ/凭 ヨリカカリ・タノム・ヨル・オシマツキ

[語系]
(凭)bingはおそらく驫piの声をとるものであろう。驫(ひよう)はものに憑(つ)かれて群馬が狂奔する意で、その憑かれて憑依(ひようい)するさまを「る」というのであろう。〔書、顧命〕にみえる「憑几」は、授霊のための呪儀をいう。語彙は憑字条参照。

[熟語]

[下接語]
・拠

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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