出詣来(読み)いでもうでく

精選版 日本国語大辞典 「出詣来」の意味・読み・例文・類語

いで‐もうで・く ‥まうでく【出詣来】

〘自カ変〙 (「もうでく」は「まゐでく」の変化したもの) 「出で来」の謙譲語で、聞き手に対し「出で来」を改まって丁重にいう対話敬語。出て参ります。
① 現われいでてやって来る。出てきて参上する。出てまいる。
※宇津保(970‐999頃)俊蔭「童いでまうできて、払ひあけてすませ侍らするに」
② (特に、「この世に出て参ります」の意で) 生まれて参ります。
※宇津保(970‐999頃)忠こそ「累代に伝はれる帯なり。千蔭がのち、いでまうでこずは奉らむ」
③ ある物事事態などが発生する。しゅったいする。
落窪(10C後)二「みだれかはしき事のいでまうできにしかば」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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