利用者調査(読み)りようしゃちょうさ(その他表記)user study; user survey

図書館情報学用語辞典 第5版 「利用者調査」の解説

利用者調査

図書館や情報センターなどの機関資料の利用者について,その特性,ニーズ,利用行動を明らかにするために行われる調査.「利用調査」とは明確に区分できない面がある.対象には,直接の利用者に限らず潜在利用者や非利用者も含まれる.方法としては,質問紙法,面接法,観察法,事例調査などの社会調査法が中心であるが,資料の利用では,引用調査などの方法も用いられる.図書館利用者については,米国の公共図書館利用者を対象とした1949年のベレルソン(Bernard Berelson 1912-1979)の調査,研究者については,科学文献利用を明らかにした1948年のバナール(John Desmond Bernal 1901-1971)の調査以来多くの調査事例が積み重ねられ,調査方法はより洗練され,複雑になってきている.1980年代以後は,認知的方法を用いた利用者モデルの構築焦点が移っている.利用者調査は,システムを評価しその改善を図る目的のものであるが,「利用者研究」とも呼ばれるように,一つの研究領域となってきた.

出典 図書館情報学用語辞典 第4版図書館情報学用語辞典 第5版について 情報

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