普及版 字通 「剌」の読み・字形・画数・意味


9画

[字音] ラツ・レツ
[字訓] もとる・いさお

[説文解字]
[甲骨文]
[金文]

[字形] 会意
金文字形は柬(かん)+刀。柬はものを束ねて、中に包みこむ形。〔説文〕六下に「(もと)るなり」とあり、束ねたものを解いて、ばらばらとなる意とする。〔淮南子、脩務訓〕「琴或いは撥剌(はつらつ)として枉橈(わうたう)す」は、強い撥音を形容する擬声語。〔説文〕二上に「(はつ)は足剌(らつはつ)たるなり」というのと同じ。金文に字を烈の意に用い、〔班(はんき)〕「克(よ)く厥(そ)の剌(れつ)(烈)を競ふもの(な)し」のように用いる。〔秦公〕「剌剌(くわんくわん)」とあるものは「烈烈桓桓」と同じである。

[訓義]
1. もとる、ばらばらとなる。
2. よこしま、みだれる、ななめ。
3. 烈と通じ、いさお、はげしい。

[古辞書の訓]
立〕剌 ミダル・アヤマル・ヒヒラク・モトレル

[声系]
〔説文〕に剌声として(頼)・(らつ)など五字を収める。剌はものを解き放すときの擬声語と思われる。

[語系]
剌・latは同声。・烈liatも声義近く、みな激烈の意がある。

[熟語]
剌撒剌屍・剌・剌・剌剌剌戻剌馬
[下接語]
乖剌・跋剌・剌・牢剌

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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