前津村
まえづむら
[現在地名]筑後市前津
山ノ井川中流右岸に位置し、南は野村、西は坂東寺村・羽犬塚村。中世は広川庄のうち。永享九年(一四三七)八月四日の知音・正梅連署請文(河原文書/筑後国水田荘・広川荘史料(九州荘園史料叢書))に「広河庄前津村」とみえ、当村三町などが横溝助三郎に引渡されている。天正一三年(一五八五)下広河のうち前津一〇町などが一万田市進に預けられている(閏八月一〇日「大友義統知行預ケ状」一万田文書/大分県史料九)。なお文安五年(一四四八)の水田庄田地坪付(太宰府天満宮文書/大宰府・太宰府天満宮史料一三)にみえる「丁のつほ」は前津のうち字長ノ坪に比定され、四郎丸名・三郎丸名・太郎丸名・三郎二郎丸名の田が各二反あった。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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