…重さ約0.6g,前後長8~9mm,幅10~14mm,高さ約8mmの楕円体の内分泌器官で,他の脊椎動物の場合と同じく,由来を異にする二つの部分,すなわち腺下垂体と神経下垂体からできている(図)。 腺下垂体は,胎児期の口腔天蓋上皮が陥没してできたラトケ囊に由来し,数種類の前葉ホルモンと中間部ホルモンを分泌する腺組織である。一方,神経下垂体は第三脳室底の突出によって生じた神経組織で,視床下部の特定の神経細胞でつくられ神経繊維の中を通って下降してきた後葉ホルモンの蓄積および放出の行われる部位である。…
※「前葉ホルモン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」