ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「前進基地戦略」の意味・わかりやすい解説 前進基地戦略ぜんしんきちせんりゃくforward base strategy 第2次世界大戦後,アメリカがソ連に対抗するために採用した戦略の一つ。特にジェット中型爆撃機B-47が戦略攻撃の主力であった時代には,アメリカは本土から直接ソ連領を攻撃できなかったので,ソ連周辺にアメリカ軍の基地を建設して,この前進基地からのソ連の領土,奥地への攻撃を可能にしようとした。これを前進基地戦略という。この時代には,ソ連はアメリカ本土を攻撃することは不可能であった。その後,長距離爆撃機,ICBM,SLBMなどが配備されるようになり,戦略攻撃基地としては,その有用性を失った。しかし戦術兵力,海軍兵力などの基地としては依然として前進基地は軍事的に有力な手段となっている。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by