副耳(読み)ふくじ(その他表記)Accessory auricle

六訂版 家庭医学大全科 「副耳」の解説

副耳
ふくじ
Accessory auricle
(耳の病気)

どんな病気か

 耳介(じかい)の先天奇形のなかで、最も頻繁にみられるものです。一般的には耳介前方隆起物として認められます(図2)。隆起はひとつのこともあれば、複数のこともあります。

 隆起物のなかは、軟らかい組織のみのものと、軟骨を含んでいるものとがあります。

治療の方法

 隆起物が軟らかい組織だけであれば、切除する比較的簡単な手術ですみます。しかし軟骨が含まれている場合、ある程度深いところまで軟骨を除去しないと、術後に隆起が残る場合があります。

 手術する時期としては、安全に全身麻酔をかけられる年齢であれば時期にこだわる必要はありません。一般的には、美容的目的で就学前に希望される人が多いようです。

中山 明峰


出典 法研「六訂版 家庭医学大全科」六訂版 家庭医学大全科について 情報

家庭医学館 「副耳」の解説

ふくじかじょうじ【副耳(過剰耳) Accessory Ear】

[どんな病気か]
 耳の周囲(おもに前)に、1つあるいはそれ以上の皮膚の小隆起または小突出物が生まれつきできているものをいいます。
[治療]
 生後、間もなくに、無麻酔で切除することもありますが、心肺機能が安定する1歳すぎになれば、局所麻酔で簡単に切り取ることができます。

出典 小学館家庭医学館について 情報

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