力持(読み)チカラモチ

デジタル大辞泉 「力持」の意味・読み・例文・類語

ちから‐もち【力持(ち)】

力の強いこと。また、その人。
石・米俵などの重い物を持ち上げて力量を示すこと。また、その技を見せる見せ物や、それをする人。

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精選版 日本国語大辞典 「力持」の意味・読み・例文・類語

ちから‐もち【力持】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 力強いこと。また、その人。
    1. [初出の実例]「きはやさしくて、ちからもち」(出典:唱歌・ももたらう(1900)〈田辺友三郎〉)
  3. 重い石などを持ちあげて、力量を示すこと。また、重く大きな物を持ちあげて種々の技をする武芸やみせもの、また、その人。
    1. [初出の実例]「馬にのり、〈略〉、ちからもちなど、ひとへに武芸をぞ稽古せられける」(出典:平治物語(1220頃か)上)
    2. 「京とは倉廩之属なりぢゃほどに、京の下にある方石を見て、力もちをするぞ」(出典:史記抄(1477)一四)

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世界大百科事典(旧版)内の力持の言及

【曲芸】より

…〈綱渡り〉〈乱杭渡り〉〈剣の刃渡り〉,薄い紙の上を渡る〈紙渡り〉,開いた蛇の目傘の上を渡る〈傘渡り〉,60cmあまりの間隔で立ててある障子の上をかけ渡り次々と後ろの障子を蹴倒していく〈障子渡り〉など,〈渡る〉という芸一つにも多くの種類があった。幕末の1850年代がこの芸能の全盛期で,〈曲乗り〉〈力持(ちからもち)〉〈曲持(きよくもち)〉〈曲独楽(きよくごま)〉などの離れわざは見物人を驚かせた。〈曲乗り〉では〈玉乗り〉が有名で,東京では関東大震災前まで江川玉乗一座が浅草で興行していた。…

【見世物】より

…籠抜(かごぬけ),枕返し,からくりなどが寛文期(1661‐73)の前後に流行し,そのころ〈べらぼう〉という言葉の語源になった〈べらぼう(べら坊,可坊)〉という畸人の見世物もかかった。享保期(1716‐36)以後には曲馬,女角力(おんなずもう),綱渡りなど,宝暦・明和・安永期(1751‐81)には火喰い坊主,蘇鉄(そてつ)男,馬男,曲独楽(きよくごま),曲屁(きよくへ)福平,女力持(ちからもち),エレキテル,鬼娘,飛んだ霊宝,ビイドロ細工,曲鞠(きよくまり)などが行われた。 そして寛政(1789‐1801)以後には,駝鳥(だちよう),大鱶(おおふか),水豹(あざらし),足芸,飴(あめ)の曲吹き,おどけ開帳,謎解き春雪,芸州宮島大鳥居回廊,祇園会山鉾,籠細工釈迦,壬生(みぶ)狂言,ビイドロ細工阿蘭陀船,珍貝細工,羽二重細工,桶細工その他細工物,看々(かんかん)踊,唐人蛇踊,百人芸,生人形,駱駝(らくだ),山男,蛇娘,菊細工,大象,翻車魚(まんぼう),餅曲搗き(もちのきよくづき),水からくり,譬くらべ,眼力など,種々雑多な見世物が行われた。…

※「力持」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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