最新 地学事典 「加水白雲母」の解説
かすいしろうんも
加水白雲母
hydromuscovite
「かすいはくうんも」とも読む。明治時代に与えられた白雲母の最初の読み方は「はくうんも」であったので,これを正しいとする人もいるが,どちらを用いても混同されないので,現在は両方とも用いられている。理想的な白雲母と比較して,分析値のうえで,K2Oが少なく,H2Oが多い白雲母一般を指す。このなかには,この特徴をもっているだけのものと,MgSiがAlAlを置換するものとがある。実際の置換関係は非常に複雑で,理想化学式KAl2[(OH)2|AlSi3O10]について,1)単純にK+・H3Oで説明できるもの,2)Siが増えてAlを置換してK+・H2O置換を相殺すると考えられるもの,3)OH・H2O置換でK+・H2O置換を相殺すると考えられているもの,4)これらの組合せによるものなど,形式は単純ではないとされているが,層状構造の層ごとに多少とも異なった置換形式の存在するものの産出も暗示され,現状では独立した鉱物名として承認されていない。
執筆者:加藤 昭・端山 好和
参照項目:雲母
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

