日本歴史地名大系 「加藤洲村」の解説 加藤洲村かとうずむら 千葉県:佐原市加藤洲村[現在地名]佐原市加藤洲新(しん)島に開発された十六島(じゆうろくしま)新田の一つ。北を北利根川(現常陸利根川)、南を同川と市和田(いちわだ)浦を結ぶ水路に限られ、水路の対岸は磯山(いそやま)村・扇島(おうぎしま)村。「利根川図志」所載の十六島全図では北利根川付近の同水路に十二橋が描かれ、同書に「加藤洲十二の橋は、川の両辺に民家ありて、家ごとの通行橋也」と記される。寛永三年(一六二六)に開起されたという(正徳四年「根郷五箇村谷地御定納記」伊能家文書)。また元和年中(一六一五―二四)津宮(つのみや)村からの入植百姓三人が開発を始め、寛永三年「津宮村嶋新田」として百姓三軒が移住、寛永期に家数が一〇軒となって、「十軒島」とも俗称され、正保期(一六四四―四八)には一六軒となって「加藤須村」と称するようになったともいう(元文五年「加藤洲村開基覚」本宮家文書)。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by