精選版 日本国語大辞典 「勿体無」の意味・読み・例文・類語
もったい‐な・い【勿体無】
〘形口〙 もったいな・し 〘形ク〙
① あるべきさまをはずれていて不都合である。不届きである。もってのほかである。もたいなし。
※宇治拾遺(1221頃)一「あはれ、もったいなき主哉。こがやうにはだかになしてあさらんには」
② おそれ多い。身に過ぎてかたじけない。
※虎明本狂言・右流左止(室町末‐近世初)「是は言語道断もったいなきお言葉かな」
③ 使えるものが捨てられたり、働けるものがその能力を発揮しないでいたりして、惜しい感じである。
もったいな‐が・る
〘他ラ五(四)〙
もったいな‐げ
〘形動〙
もったいな‐さ
〘名〙
もったい‐な【勿体無】
① 不都合なこと。不届きなこと。
② おそれ多いこと。かたじけないこと。
③ 惜しいこと。
もたい‐な・し【勿体無】
〘形ク〙 =もったいない(勿体無)
※却癈忘記(1235)上「文(ふみ)さうにかく事、もたいなき事也」
もたい‐な【勿体無】
(形容詞「もたいなし」の語幹) もったいないこと。感動表現に用いる。
※春曙抄本枕(10C終)二九六「あなもたいなの事どもや」
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