化学レオロジー(読み)カガクレオロジー

化学辞典 第2版 「化学レオロジー」の解説

化学レオロジー
カガクレオロジー
chemorheology

物質内で化学反応が起こることによって発現するレオロジー性質をいう.ゴムにおいては,おもに酸化反応,光反応,放射線反応などによって高分子鎖の橋かけ,切断が起こるためにレオロジー的挙動を示すことがある.それがクリープとして発現するときは化学クリープ,応力緩和として発現するときは化学緩和という.理想ゴム弾性論を用いれば,これらの測定を解析することにより,どのような種類の切断,橋かけがどの程度起こっているかを知ることができる.化学レオロジーは,ゴムの酸化劣化,オゾン劣化反応の機構解析に役立っている.ゴムだけでなく,プラスチック繊維へも化学レオロジーが応用されている.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android