最新 地学事典 「北上帯」の解説
きたかみたい
北上帯
Kitakami Belt
北上山地から北北西にのびて北海道南西部に至る地帯。南西側の阿武隈帯,北東側の日高帯と雁行状配列を示す。阿武隈帯が深成・変成岩類で特徴づけられるのに対し,大部分非変成古生層からなることから,F.v.Richthofen(1903)が命名。それとは別に黒田吉益(1963)は阿武隈山地東北部の松ヶ平変成岩類を含めて提唱。島津光夫(1964)の北上迸入帯も同様の地帯を指す。阿武隈帯とともに,北西部はグリーンタフ運動で切られ,大部分新第三系に覆われる。現在の知識では,花崗岩岩石区(北上迸入帯)としての意義は存在するが,堆積岩類・変成岩類を基準にすると,この帯はいくつかの異なった構造帯(南部北上帯・早池峰構造帯・葛巻-釜石帯・安家-田野畑帯)からなっていて,それらをまとめて北上帯と呼ぶのは問題がある。参考文献:黒田吉益(1963) 地球科学,67号
執筆者:清水 大吉郎・永広 昌之
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

