十力(読み)じゅうりき

精選版 日本国語大辞典 「十力」の意味・読み・例文・類語

じゅう‐りきジフ‥【十力】

  1. 〘 名詞 〙 仏語
  2. 仏が具有する一〇種の智力。すなわち、処非処智力・業異熟智力・静慮解脱等持等至智力・根上下智力・種種勝解智力・種種界智力・徧趣行智力・宿住随念智力・死生智力・漏尽智力の総称。〔法華義疏(7C前)〕
  3. 菩薩の具有する一〇種の力。十廻向中の第九、無縛無著解脱廻向位における一〇種のはたらきで、深心力・増上深心力・方便力・智力・願力・行力・乗力・神変力・菩提力・転法輪力の総称。このほかに内容の少し異なるものを説くものもある。
    1. [初出の実例]「円頓菩薩の階位に登り、果して果満妙覚の十力を成就す」(出典:さし藻草(1760)一)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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