南天棒(読み)なんてんぼう

日本大百科全書(ニッポニカ) 「南天棒」の意味・わかりやすい解説

南天棒
なんてんぼう
(1839―1925)

幕末、明治・大正時代の臨済(りんざい)宗の僧。諱(いみな)は全忠、字(あざな)は鄧州(とうしゅう)、号は白崖窟(びゃくがいくつ)。天保(てんぽう)10年4月3日肥前国(佐賀県)に生まれる。12歳のとき平戸雄香寺(ゆうこうじ)の麗宗(れいしゅう)(1820―1880)のもとで得度久留米(くるめ)梅林寺の羅山元磨(らざんげんま)(1815―1867)に嗣法ナンテンでつくった棒を提げて遍遊し、25の碩匠(せきしょう)の門庭を勘過したことから南天棒と称する。山口県大成寺(だいじょうじ)、宮城県瑞巌寺(ずいがんじ)、兵庫県海清寺に住して禅風を挙揚した。会下(えか)に乃木希典(のぎまれすけ)将軍らもいた。大正14年2月12日示寂。

[伊藤秀憲 2017年9月19日]

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