取材源の秘匿(読み)しゅざいげんのひとく

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「取材源の秘匿」の意味・わかりやすい解説

取材源の秘匿
しゅざいげんのひとく

取材記者が取材の相手先(取材源,ニュースソース)を相手の承諾なしに記事などで外部に明らかにしないこと。ジャーナリストが守るべき鉄則であり,基本的な職業倫理の一つとされる。取材源の名を具体的に明らかにしないばかりでなく,容易に類推されないように配慮するのも当然の義務とされる。もしこの鉄則が破られると,報道機関に提供される情報はごくかぎられたものとなる。その結果,報道の自由基盤を失い,国民の知る権利は大幅に制約されることになる。取材源の秘匿について日本の法律では明文上の規定はない。新聞記者が取材源を秘匿できなかった著名な事件としては,毎日新聞記者の「外務省公電漏洩事件」(1972。いわゆる西山事件)がある。アメリカ合衆国では 30以上の州でシールド法(取材源保護法)が制定されており,報道機関に従事する者に取材源秘匿権が認められている。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

関連語 権利

一度利用した製品を捨てずにそのまま再使用すること。ごみの削減に重要だとされる「3R」の一つで、衣類・服飾品や家電などさまざまな品目が取り扱われている。リユース商品の専門店やイベント、フリーマーケット...

リユースの用語解説を読む