叩売(読み)たたきうり

精選版 日本国語大辞典 「叩売」の意味・読み・例文・類語

たたき‐うり【叩売】

〘名〙
大道商人などが、品物を載せた台などをたたいて威勢をつけ、段々に値引いていきながら売ること。また、それをする人。
※明治世相百話(1936)〈山本笑月縁日に見た下町情調「バナナのたたき売、メリヤス投売などの跋扈時代となり」
② 大安売り。投げ売り。
※がらくた博物館(1975)〈大庭みな子〉すぐりの島「きみには高すぎて払えないよ。ぼくは、叩き売りをしない方針なんでね」

たたき‐う・る【叩売】

〘他ラ五(四)〙 惜しげもなく安売りする。投げ売りする。また、売ることを強めていう語。
怪談牡丹燈籠(1884)〈三遊亭円朝〉一七「ここの家を二百両にでも三百両にでもたたき売て仕舞て」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android